NFTの特徴|暗号資産との違いは?

NFTの特徴と暗号資産との違いについて

最近、メディアなどで注目を集めているNFT。

今までデジタルデータはコピーが可能であったことから価値のないものとされてきましたが、NFTの登場によって複製できない物が作られ、データひとつひとつに作品としての価値がもたらされました。

R4年1月時点での最高落札額ランキング1位は、世界初のNFT作品と謳われるEverydays: The First 5000 Daysという作品で、75億円で落札されました。

NFTはアートのみならず、メタバースを使ったゲームアイテムの購入や、サッカーカードゲームなどにも使われています。

そんなNFTの特徴のついて解説していきたいと思います。

また、NFTと暗号資産の違いについても解説していきます。

NFT3つの特徴

NFTの持つ特徴は、大きく分けて3つあります。

  1. プログラマビリティ
  2. 取引可能性
  3. 相互運用性

①プログラマビリティ

プログラマビリティとは、2次流通で手数料が入るなど、さまざまな付加機能をそのデータ自体に付与できるということになります。  

プログラマビリティの例となるのが、転々流通時の手数料になります。

例えば、ある絵画を画家から購入した画廊が、顧客にその絵画を販売したとします。

画廊から顧客に販売する際、画家には収入が入らない。

しかし、NFTなら作者の手を離れても、「転々流通時に購入代金の一部を支払う」というプログラムを仕込むことできます。

そのため、1次創作者に継続的にマージンが入る仕組みを作ることもできるし、著者権管理を行う中間団体が存在しなくても済むことになります。

転々流通はあくまでプログラマビリティの要素の1つに過ぎないですが、「今後は従来の物理的な取引では想像もつかない仕組みが構築される可能性がある」と言われています。

この特徴はNFTの持つ特徴の中でも最も重要な要素と言えます。

②取引可能性

NFTは、オーナーシップが特定のサービスベンダーではなく非中央集権的なブロックチェーン上に明記されています。

このため、所有者は、ビットコイン(BTC)などのように、所有しているNFTを自由に移転できます。

このことを「取引可能性」と呼ぶ。

これにより、国や既存の枠組みにとらわれることなく、従来以上に自由な取引が可能になります。

③相互運用性

NFTの仕様は、現在のところ共通規格として定められているため、この規格に沿って発行するサービスなら、どこでも取り扱うことが可能です。

なお、NFTを扱うイーサリアムブロックチェーンの規格は、ERC721が一般的です。

ただ、現状、技術的に相互運用性は完全ではなく、この規格が必ずしも標準というわけではない点には注意が必要になります。

nftについて

NFTと暗号資産の違いとは?

NFTと暗号資産の違いは、端的に言えばトークンが代替性か非代替性かどうかということになります。

暗号資産は代替が効く

ブロックチェーンで取引記録を管理する仮想通貨、暗号資産には代替性トークンの技術が使われています。

現金と同じように、あるトークンと別のトークンはまったく同じもので区別をすることができません。

例えば、100円の支払いを硬貨で行うときに、財布の中にあるどの100円玉を使っても問題がないように、代替が利くトークンが代替性トークンです。

NFTは代替が効かない

一方で、NFT=非代替性トークンは識別子を持ち区別をすることができます。

これを利用してひとつのトークンにデジタルアートなどのデジタル資産を紐づけると、そのデジタルアートの取引記録がブロックチェーンに記録されていくことになります。

NFTで管理されたデジタルアートもコピーをすることは可能です。

しかし、コピーした方のデジタルアートは、NFTとの紐付けがなされていないために、「ニセモノ」「コピー品」とみなされ、価値が生まれません

イーサリアム(ETH)との関係性

名称暗号資産NFT
特徴代替可能トークン非代替性トークン
意味同じトークンが存在する同じトークンが存在しない
分割可能不可能
イーサリアムでの規格ERC20
(ERC1155)
ERC721
(ERC1155)
活用領域通貨やポイントなど数量的なものデジタルアート、ゲームアイテムなど、1点もの

イーサリアム(ETH)は、ヴィタリック・ブテリン氏によって開発されたプラットフォームの名称です。

現在、NFTの取引の大半はこのイーサリアムブロックチェーン上で取引されています。

イーサリアム(ETH)はプラットフォームになっているが、オープンソース・ソフトウェア・プロジェクトのため、中央で管理する者がいないのも特徴です。。

NFT市場の過熱に合わせて、プラットフォームとしてのイーサリアムも仮想通貨のイーサも評価を高めています。

一方で、NFTで注目を集めているがゆえに競合の台頭も著しく、今後は検索エンジンやECサイトで見られた競争と同じことが起こ理うるだろうと予想されています。